チョベ国立公園でのツアーが終わり、いざ「勇者の地」と呼ばれるナミビアへ。そこにはさらに壮大なサファリと美しい景色が広がっていた。
チョベからカティマムリロ
朝の9時半にチョベサファリロッジからタクシーに乗り込み、ナミビアのカティマムリロ行きのミニバンが来るボツワナとザンビアの国境税関に向かう。タクシーに乗っていた時間はたったの2分で、時間さえあれば歩くことも可能な距離だった。チョベサファリロッジからの情報によるとミニバンは毎朝10時に税関事務所前に来るとのこと。税関に着いた時には、すでに何人かの現地の人がミニバンを待って集まっていた。
税関で1時間ほど待った頃に、ようやく一台のミニバンが来るも、待っていた人の数が多かったためすぐに席が埋まってしまった。残念ながら一台目には乗れなかったが、幸運にも今日は二台目も来るとのことで、無事10時半ごろにきた二台目のミニバンに乗ることができた。ミニバンに乗る際のアドバイスとしては、「席はイス取りゲーム方式(順番関係なく早い者順)なので、ミニバンを見つけたら真っ先に走って席を確保すること」。
カティマムリロまでの道のりは順調で、ボツワナとナミビアの国境へは出発から1時間後の11時半ごろに到着した。しかしボツワナの国境では、国境を越えようとする人の数に対して、職員が少なすぎて長蛇の列ができていた。結局ボツワナ側を通過するのに要した時間は1時間強。
ボツワナの国境と反して、ナミビア側の国境は整然としていて通過するのに10分もかからなかった。おかげで昼の1時が目の前にはナミビアに入国できた。
ナミビアに入国後1時間ほどして、ミニバンはカティマムリロの中心地と思われる店が密集しているエリアに到着した。事前に予約していたProtea Hotelに向かうための方法を運転手に聞くと、中心地から少し外れているとのこと。また、30BWPで送ってくれると提案してくれたので、早朝からのサファリで疲れていることもあり、ミニバンの運転手に送ってもらうことにした。
幸運にもホテルでは、ダブルベットのVIPルームに無料でアップグレードしてくれた。タクシーが無いと市街地に行くことができないのと、疲れていたこともあり、その日は終日ホテル内で夕食を食べたり、インターネットでナミビアの情報を集めて過ごした。
カティマムリロからウィントフック
翌日もホテルを出ることなく、ホテルのレストランで朝食をとったり、バルコニーで引き続き次の目的地である国立公園や砂漠の情報収集をしていた。午後3時にナミビアの首都であるウィントフック行きの(Intercape社の)バスを予約していたので、2時頃にホテルを通して予約していたタクシーでバスターミナルへ向けて出発。
バス会社のサイトの情報によると、バスはバスターミナルとして使われているEugenガソリンスタンドに来るとのこと。ガソリンスタンドに着くも、親切にバスターミナルと標識があるわけでもなく、バス会社の事務所や職員も全く見当たらなかった。しかし、バスターミナルの管理をしていると思われる男の人がいたので声をかけると、どこかに電話をかけてくれた。彼の情報によると予約したバスはナミビアの税関で乗客の入国審査に時間がかかっていると教えてくれた。後に、同じバスを予約していた白人の女性が声をかけてくれて、同様の情報を教えてくれた。彼女によると、地元の友達がわざわざ税関までバスの状況を確認しに連れて行ってくれたらしい。
バスは結局5時半ごろにEugenガソリンスタンドに到着した。アフリカの強い太陽の下、実に予定時刻から2時間半が過ぎた頃だった。バスが到着してすぐに、運転手がチケットの確認と、カバンを積み込みをしてくれた。バスがガソリンスタンドから出発した時には、すでに6時が目前の時刻。
深夜ごろに、バスは道の真ん中で停車した。国境近くにあるチェックポイントらしく、警察官らしき人がバスに乗り込んできて、身分証明証を一人一人確認して行った。同時に荷物のチェックも行われており、ランダムに一つの荷物が選ばれ中身をすべてチェックしていた。幸いカバンから全てを出すという役に選ばれなかったが、選ばれた乗客の人は、文字通りすべての荷物を警察官に見せていた。チェックは特に問題がなかったようで、バスは再度ウィントフックに向けて走り始めた。
ウィントフックまでの道中、バスターミナルのガソリンスタンドで話した白人の女性と少し話す機会があり、ウィントフックまではあといくつかのチェックポイントがあるが、最初の所が位置的にも国境近くにあるため一番チェックが厳しいと教えてくれた。
バスは移動中、合計2回トイレ休憩のために停車した。最初の休憩は国境近くのチェックポイントから2時間ほどした、午前2時。2つ目は、朝7時ごろに着いたオジワロンゴ(Otjiwarongo)という町にあるEugenガソリンスタンド。2回目の休憩がちょうど朝食時だったので、併設されているコンビニで調理パンを購入した。
休憩後バスが再び走り始めると、前の座席に座っていた地元の小さな女の子と男の子が話しかけてきた。もちろん現地の言葉が分からないので、言語でのコミュニケーションは取れなかったが、非常に楽しい時間を一緒に過ごした。そうこうしていると、午前10時ごろにバスは16時間の移動を終え、ナミビアの首都ウィントフックに到着した。
ウィントフックからオンダングワ
ナミビアの首都ウィントフックは最近開発が進んだようで非常に綺麗な街だった。
レンタルカー(Thrifty)の場所までは距離があったので、バス会社の事務所前にいた老夫婦にレンタカーの場所までの行き方を聞くために声をかけた。ラッキーなことに、その旦那さんが車で送ってくれるとのこと。道中、旦那さんが「ウィントフックは発展した街だけど、旅行者は気をつけないといけないよ」と気にかけてくれた。旦那さんの言葉の通り、車で移動中の10分間で、ブランド店やレストランなど欧米でも見かけるような店がたくさん軒を連ねていた。Thriftyに着くと、旦那さんが困ったとこがあれば、電話してきなさいと名刺までくれた。この旦那さんの親切だけで、すでにナミビアのことが大好きになっていた。
レンタルカー店では客が列をなしているにも関わらず、スタッフが一人しかおらず、結局車を借りるまでに1時間以上かかった。ただ前日にカティマムリロでした予約に関しては問題がなく、手続きはスムーズだった。レンタルカー店を後にし、目の前にあるWoermannというスーパーでエトーシャ国立公園でのキャンプに備えて買い出しに。
午後1時ごろ、今晩のホテルをとってある(エトーシャ国立公園近くにある)オンダングワ(Ondangwa)をいう町に向けてウィンドフックを出発した。夕方の4時ごろに朝方バスのトイレ休憩で止まったオジワロンゴ(Otjiwarongo)という町に到着し、スーパーで惣菜とキャンプ用のポットと追加の買い出し。
オンダングワに向かう途中、いくつかの警察がいるチェックポイントを通過したが、止められることはなかった。スピードを落とすも、木陰に座っている警官は立ち上がることもなく、腕を振って「止まらずに行け」と合図を出すばかり。
ウィンドフックからオンダングワまではいくつかの町を通過するが、北に道を進めるごとに土地はどんどん荒野に変わり乾いていった。道路横にはフェンスがあり、野生動物の高速道路(制限速度120km/時間)への侵入を防いでいたが、フェンスはネット状で、柵越しにたくさんの野生動物が見れた。運転中に牛やイノシシに加え、数度キリンまで見れた!思いがけないサプライズに、エトーシャ国立公園への期待も最高潮。
オンダングワに着く頃には、すでに陽は落ち、真っ暗になっていた。GoogleマップをGPSにホテルに向かっていたが、Googleマップ上でのホテルの位置が間違っており、オンダングワの町で真っ暗な中迷子に。ホテルの受付と電話で話したり、地元の散髪店の人に道を聞くことで、事なきを得ることができた。
前日の長距離バスでの睡眠不足とウィントフックからの長距離運転から、ホテルに着く頃に完全に疲れ切っていた。チェックイン後は、ホテルのレストランで夕食を食べる以外何もせず眠りについて、翌日のサファリに向けて、早めに眠りについた。
情報
宿泊施設
Protea Hotel Zambezi River Lodge
料金: 7,500マリオットポイント / 泊 / 部屋
チェックアウト: 10am。受付で荷物の預かりもしてくれる。
WiFi: 有。しかし、ホテルのロビーとバーでしか繋がらない。
アメニティー: 有。タオルや石鹸等
食事: マリオットのゴールド会員以上であれば、ビュッフェ形式の朝食が含まれる。
川沿いにある3つ星ホテル。建物自体が平屋のため、各部屋は複数のロッジが繋がって並んでいるような作り。メインの建物にレストランやバーなどの施設があり、各部屋はそのメインの建物に隣接している。ダブルベッドのVIPルームに泊まったが、部屋はコテージの共有スペースのような部屋を中心に4つの寝室が鍵のかかるドアでつながっている。部屋も清潔でサービスも良く、ゆっくりとくつろぐことができた。
Protea Hotel Ondangwa
料金: 7,500マリオットポイント / 泊 / 部屋
チェックアウト: 10am
WiFi: 有。しかし、ホテルのロビーでしか繋がらない。
アメニティー: 有。タオルや石鹸等
食事: マリオットのゴールド会員以上であれば、ビュッフェ形式の朝食が含まれる。
3つ星ホテル。部屋も綺麗で快適だった。
交通機関
チョベサファリロッジからミニバン乗り場までのタクシー
料金: 30 BWP
乗車時間: 2分
近く迷うことのない一本道なので、タクシーに乗る必要はない。
ボツワナのチョベからナミビアのカティマムリロまでのミニバン
料金: 70 BWP / 人 / 片道, 30 BWP / 荷物
乗車時間: 約2時間
チョベサファリロッジにナミビアまでの行き方を聞いた。ミニバンの乗り場にもミニバン自体にも行き先などの標識は一切ない。税関事務所前の駐車場でたくさんの地元の人がミニバンを待っているので、それでミニバン乗り場だと分かる。
ミニバンの運転手が荷物の積み込みをしてくれる。座席は3人がけに4人が座ったりと窮屈。
カティマムリロの中心地からProtea Hotel Zambezi River Lodgeまでのタクシー
料金: 30 BWP / 片道
乗車時間: 10分
チョベからカティマムリロまでのミニバンの運転手が追加料金で送ってくれた。
Protea Hotel Zambezi River LodgeからバスターミナルのEugenガソリンスタンドまでのタクシー
料金: 40 NAD / 片道
乗車時間: 15分
ホテルの受付を通して、事前に予約をした。
カティマムリロからウィントフックまでの(Intercape社)長距離バス
料金: 1,230 ZAR(南アフリカランド) / 人 / 片道
*カティマムリロのバスターミナル(Eugenガソリンスタンド)で予約したバスを待っている際に他の地元の長距離バスの運転手にウィントフックまでの値段を聞くと300NADとのこと。時間に余裕があり安くウィントフックに行きたい場合は、予約せずに飛び込みで地元バスに乗ると節約できる。
乗車時間: 16時間。1カ所のチェックポイントと2度のトイレ休憩含む。
インターケープ社のバスを予約する場合は、チケットにバス乗り場の詳細が書かれている。
チェックポイントでは身分証明書とランダムな荷物検査が行われる。
最初のトイレ休憩の場所は、トイレの使用に2NAD、シャワーの使用が3NAD。複数のバスが停車していたにも関わらず、トイレもシャワーも1つずつ。両施設とも汚くはないが、暗いこともあり、使用はおすすめしない。
2度目の休憩所はオジワロンゴ(Otjiwarongo)にあるEugenガソリンスタンド。コンビニが併設されておりパン屋や軽食等を買うことができる。トイレの使用には2NADかかるが、綺麗に掃除されていた。
スリフティ(Thrifty)レンタルカー
料金: 6日間7,561.27NAD(12/17/2016 – 12/22/2016)・オートマ車
道路の状況から、レンタルカー店ではパンクとフロントガラスの保険を強く推奨している。事前に調べていたこともあり、私たちも素直に両保険に加入した。
マニュアル車を運転できるなら、上記の半分以下の値段で車を借りることが可能。
注記:ナミビアでの運転
ナミビアは日本と同じ左側通行。ウィントフックからオンダングワ(エトーシャ国立公園)までは舗装された(市外では信号なし)片側一車線の高速道路。制限速度は基本時速100kmか120kmだが、町やチェックポイントに近づくと急に60kmまで減速したりする。
走行していると定期的に休憩所があり、休憩所には木と椅子が設置されている。しかし、一日のほとんどの時間で椅子が木陰に入っていない。また市外でも、まれに道路脇に商店やレストランがある。
走行中の景色は基本砂漠だが、非常に綺麗で楽しめる。道路はフェンスが囲まれて野生動物が侵入しないように配慮はされているが、ネット状のフェンス越しに牛やイノシシ等の野生動物を頻繁に見ることができる(ごくまれにキリンも)。道路の状況は名前で判別できるようになっており、Bで始まる道は基本舗装されており、状態も良好。Bから始まりFにいくにつれて、悪化していく。ちなみに舗装されているのはBのみ。ウィントフックからオンダングワまではBのみで行けるので、運転も容易。
ウィントフックからオンダングワまでの中間地点の町オジワロンゴで、レンタルカー店AVISの看板を見た。カティマムリロからのエトーシャ国立公園への移動で時間がない場合は、オジワロンゴで車を借りるとバスの乗車時間も運転時間も減らすことができる。
食事 / レストラン
Protea Hotel Zambezi River Lodge内のレストラン
料金: 2種類のパスタで180NAD
夕食のパスタは至って普通のパスタで可もなく不可もなくといったところ。
マリオットのゴールド会員の場合は朝食のビュッフェが無料。パンやフルーツやサラダに加えオムレツなどの暖かい料理も多数取り揃えてあった。飲み物もジュースにお茶にコーヒーに水と好きなものを飲み放題。全体的に味も悪くなかった。
カティマムリロ(Katima Mulilo)
バスターミナルのEugenガソリンスタンド付近に数店のレストランや商店があった。ガソリンスタンドに併設されているコンビニではスナックなどの軽食や飲み物を買うことができる。またガソリンスタンドの敷地内でマンゴーなどのフルーツを販売しいてる女性たちもいた。
コンビニでクラッカーを一袋と水のボトルを購入して33.75NADだった。
オジワロンゴ(Otjiwarongo)
比較的大きな町で、たくさんのレストランや大型のスーパーなどもある。バスの休憩で立ち寄った際にはバソリンスタンド併設のコンビニで朝食のパンを2つ購入し20.9NADだった。レンタカーで立ち寄った際には、大型のスーパーで惣菜を購入した。量り売りで安く購入できた。
スーパーの駐車場ではセキュリティーの人にチップを頼まれたので、10NADを渡した。
ウィントフック(Windhoek)
市街地にはたくさんの商店やレストランが並んでいる。オンダングワへ出発前にスリフティ(Thrifty)レンタルカー店前にあるWoermann Brock Ae Gamsという大型スーパーで、エトーシャ国立公園でのキャンプに向けてパスタや飲み物の買い出しをした。
Protea Hotel Ondangwa内のレストラン
料金: パスタとバーガー2品で155NAD
カティマムリロで泊まったProtea Hotelとメニューが同じだった。味も特に悪くなく可もなく不可もなくといったところ。
マリオットのゴールド会員の場合は朝食のビュッフェが無料。パンやフルーツやサラダに加えオムレツなどの暖かい料理も多数取り揃えてあった。飲み物もジュースにお茶にコーヒーに水と好きなものを飲み放題。全体的に味も悪くなかった。