海に面しているサファリ、ロアンゴ国立公園

象たちが砂浜を歩き、大西洋の海岸で泳ぐ。今回の旅行先を調べている時、象と海という意外に組み合わせの写真が目に留まり、旅行の最初の国としてガボンに行くことに。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

ロアンゴ

ロアンゴロッジでは以下のツアーをロアンゴ国立公園内で開催していた。

  • ラグーンツアー(ボートサファリ): 15,000XAF / 人
  • 4×4ゲームドライブ(サファリツアー): 35,000XAF / 人 (半日)、55,000XAF / 人(全日:昼食付)
  • ゴリラツアー: 300,000XAF / 人(一日4人まで)

上記の費用の他に一人一日10,000XAFの入園料が必要。

ラグーンツアー(ボートサファリ)と園内徒歩散策

所要時間:およそ2時間
ロアンゴロッジに着くと、ロッジのディレクターのWyneldから歓迎の飲み物をもらい、その後すぐに、4時からのラグーンツアーにイギリスからのバックパッカーたちと一緒に参加した。受付の横にあるスロープを下り船着場へ。船着場ではツアーガイドとアシスタントの人が楽に乗船できるように助けてくれた。ツアーガイドの人はフランス語のみだったが、アシスタントの人が英語が少しでき、必要に応じて通訳もしてくれた。

カバの家族
白い鳥
イグエラ湖 (Iguela Lagoon)

湖は森やマングローブに囲まれた綺麗な景色で、湖の開けた場所に着くとすぐに番いのカバを発見した。その後すぐに、1頭の親カバと2頭の子カバの家族も現れ、安全上の理由でカバからは一定の距離を保つ必要があったが、それでも一同大興奮。カバたちはこちら側を少し警戒しながらも、何度も水面から顔を出してくれた。カバに加えて、湖ではたくさんの種類の鳥も同時に観察することができた。

大西洋の海岸線
ビーチに咲く花
ロアンゴの砂浜
ロアンゴ国立公園から見る夕日
上陸中に遭遇したバッファロー

45分ほどボートツアーを楽しんだ後、湖と海が繋がるところにある砂浜に散策のために上陸。動物が砂浜に海水を飲みに来るのは朝早くや夕方の遅い時間が多いらしく、今回は残念ながら、砂浜で動物を見ることはできなかった。ロアンゴにいるほとんどの動物が海水を飲みに来るらしく、その中には象、チンパンジー、ゴリラ、カバ等も含まれるとのこと。動物はいなかったが、原生林と砂浜と大海原の組み合わせの独特な景観で、特に夕日の時は驚くほど綺麗だった。また砂浜の砂はとてもきれいで、歩く度にキュッキュッと音を出す鳴き砂。砂浜には生物も多く、ガイドが砂浜でカニを巣の穴から捕まえて見せてくれたりもした。

ビーチでも45分ほど時間を過ごした後、湖の反対側にある森が広がるエリアに向かった。上陸して平地を歩いていると、早速バッファローの群れが森との境目のところで草を食べていた。夕暮れ時をいうこともあり、他にもたくさんの鳥が空を飛び回っていた。散策のための時間はあまり残っていなかったので、急いでボートに乗り込みロッジに向かった。ロッジに戻る頃には陽も完全に落ちていて、空は暗くなっていた。

4×4ゲームドライブ(サファリツアー)

午前9:00から午後6:00までの全日ツアー

船着場に停めてあるランドクルーザー
船着場横にあるロアンゴ国立公園の標識

今日のツアー後にオンボエに戻る必要があったため、ツアーの終わりの時間を午後5時半になうように時間を調整してくれた。ロアンゴ国立公園はロッジから湖を挟んだ反対側にあるので、8時半にロッジの船着場からガイドたちと一緒にボートで出発し、5分ほどで国立公園に着いた。サファリ用のランドクルーザーはすでに船着場の目の前に用意されており、8時40分頃には出発の準備が整っていたが、ガイドの人たちが予備のガソリンを持って来るのを忘れたとのことで、ロッジまで取りに戻った。その間、船着場近辺を散策する時間があり、国立公園の標識の写真を撮ったりしながら、来たるサファリに向けて心を躍らせていた。9時前にはランドクルーザーに乗り込みサファリに出発した。初め天気は晴天で非常に暑く、バッファローや鳥以外にはあまり動物を見ることができなかったが、園内のいたる所にある白い砂が景色を独特なものにしており、ロペとは全く違ったサファリの雰囲気を感じていた。

日差しが強く気温も高かったので、陽を避けている動物を探しに森の中を歩くことになった。幸運にもすぐに10頭ほどの赤川猪(red river hog)を見つけることができ、ガイドが風上を選びながら、じっくり観察できる距離まで近づいてくれた。それでも、イノシシ達は匂いや音に過敏で風向きが変わった瞬間に逃げてしまった。

ロアンゴの森林
樹液
赤川猪

森の散策後、昼食のためにタシ(Tassi)キャンプまで車で向かい、1時間ほどキャンプサイトで休憩した。キャンプサイトはシーズンオフということで誰もいなく、備え付けの家具等もあまり整理されていなかった。大きなダイニングテーブルと椅子の他に大きなタンスまであった。ガイドがテーブルにテーブルクロスを敷いてくれて、昼食の弁当の準備をしてくれた。気温と日差しのせいで、あまり食欲がなかったということもあるかもしれないが、量も十分で味も悪くなかった。ただ食事よりも水分補給の方が重要だった。

タシ(Tassi)キャンプ
タシキャンプでの昼食
象の家族
バッファロー
チンパンジーの足跡

午後にはチンパンジーが住む森に行くためのベースキャンプになるオゾウガ(Ozouga)キャンプに向けて進んで行った。この頃には少し気温も下がっていたので、少しずつ動物が森から出始めていた。たくさんのバッファローがサバンナエリアで水を飲み草を食べており、さらに2頭の親像と1頭の子象の家族が歩いているのも遠目に見えた。

森から動物が出始めてはいたが、それでもまだ気温が十分に下がっていなかったため、オゾウガ(Ozouga)キャンプまで直行した。オゾウガでは地元の研究者たちがおり、ロアンゴの生態系が説明された資料等も展示されていたので、勉強がてら眺めていた。すると突然ガイドの一人が来て、静かに急いでついて来るように言った。キャンプサイトの裏にある開けたスペースに向かうと、若い雄のカバが25メートル程先で草を食べていた。野生動物で最も人間を殺している動物の一つがカバということもあり、慎重にカバとの距離を詰めていった。ガイドの後ろに付いて、茂みに身を隠しながら近づき、最終的には10メートルぐらいの距離まで接近した。ロアンゴでは陸に上がっているカバを見るのは珍しいらしく、研究者達も含めその場にいた全員が興奮していた。カバは首から血を流しており、ガイドによると縄張り争いに負けたばかりかもしれないとのこと。最も危険な動物の一つであるカバを至近距離から観察できた30分ほどの時間は、ロアンゴで野生生物を感じることができた最高の時間の一つだった。

オゾウガ(Ozouga)キャンプ
若い雄のカバ
いろんな種類の動物の頭蓋骨

オゾウガ(Ozouga)キャンプからロッジに戻る際には、丸耳象のグループが2つ目前に現れた。最初のグループは森からちょうど出て来たところで、サバンナを横切っていたが、車が近づくと、逃げるように森の中に入っていた。象達が森の中に入って行ったところに停車して、少し観察していると、大量の枝が折れる音が。すると突然一頭の雌の象が、森から大きな鳴き声を上げながら、威嚇のために出て来た。しかしこちらが近づく意思が無いことが分かると、すぐに森の中に戻っていった。象の家族を脅かすつもりは全くなかったが、野生動物からこちらの存在に対して直接的な反応があったことにとても感動した。

2つ目の象のグループはすでにサバンナで草を食べていた母象の他に、ちょうど森から出てこようとしていた子象とその面倒をみる若い雌の象だった。母象は食事に夢中でこちらの存在を完全に無視。若い雌は子象を守る責任があるためかこちらを気にして、なかなか森から出てこれないでいた。しばらくして若い2頭が車の前を通過し、ようやく無心に草を食べる母象の元へ。車の前を通過する際に、若い雌が何度も長い鼻を高くにあげて、匂いを確認していた。象は視力があまり良くなく、嗅覚で周りの状況を確認するらしい。

無心に草を食べる母象
母象
母象と子象

2グループの象に続いて、帰り道で1頭のアンテロープ、2頭のカバ、2頭のチンパンジー、たくさんのバッファローに象も見れた。自然の中を悠然と歩く象に全力で走るチンパンジー等から野生の力強さをひしひしと感じた。さらにサファリが終わる直前に、再度赤川猪の群れが見れた。ちょうどサバンナから森に帰って行くところで、今回も風上を探しながら接近し、かなり近距離から写真を撮ったり、観察をすることもできた。

バッファロー
チンパンジー
赤川猪

ロアンゴ国立公園では野生動物との物理的な距離がとても近く、長い時間車から下りて動物達と同じ地に立っていたこともあってか、ロペよりもこちらの存在に対する動物達からの直接的な反応が多くあった。また今回のツアーに参加した客が自分たちだけだったので、ロペ同様プライベートなサファリツアーになった。独特な景観の場所でのプライベートサファリという最高の状況で、唯一無二の特別な経験ができた。

ゴリラツアー

ゴリラツアーには参加しなかったが、一緒にロアンゴに来たイギリス人のバックパッカーに参加した感想を聞いた。ツアーは半日で、ゴリラを研究している科学者たちに連れられてロアンゴ国立公園内の森に入って行くとのこと。実際に数頭のゴリラを5メートル程の至近距離から見れたと興奮しながら話してくれた。

情報

宿泊施設

ロアンゴ

ロアンゴロッジ(Loango Lodge)

湖の反対側から見たロアンゴロッジ
ロアンゴロッジ内の受付とバー
ロアンゴロッジのメインの建物
メインの建物から見た湖の景色
バンガロー
バンガロー内のリビング
バンガロー内の寝室
バンガロー内の浴室
バンガローのテラス
夕食の前菜前
夕食の前菜(白身魚のマリネ)
夕食の主菜(鶏肉)
夕食のデザート
ビュッフェ形式の朝食

料金: 100,000XAF / 人 / 泊

チェックアウト: 10am。今回の滞在では、サファリ後にシャワーが浴びられるように、チェックアウトをオンボエへの出発直前の午後5時半にしてくれた。

WiFi: 無し

アメニティー: タオルのみ

食事: 夕食と朝食が含まれているが、飲み物は別料金。

支払方法: 現金のみ

コンタクト情報: Wyneld (ロアンゴロッジのディレクター), 電話番号: 07 05 22 12

ロアンゴロッジ内にはメインの建物が一つあり、受付とバーに加えて、食事をとる場所になっている。その他に宿泊用のバンガローが7棟ぐらいある。今回宿泊したバンガロー内にはリビング、寝室、浴室の他に小さなテラスも付いていた。浴室のシャワーからは温水も出、部屋はエアコンがしっかりと効いていて快適だった。また敷地内には屋外プールもあった。

ロアンゴロッジでは夕方5時から朝8時までの間のみ電気を使うことができる。

ロアンゴにはATMがないので、必要な現金は事前に確保する必要がある。

夕食はコース料理で、生の白魚にライムのかかったマリネから始まり、主菜の鶏肉と続き、デザートの3品。各料理は高級レストラン程ではないにしても、文明から隔離されたロアンゴからは想像できないほど美味しかった。

朝食はセルフサービスのコンチネンタルビュッフェ形式。いろんな種類のパンにチーズやパイナップルの他に飲み物として紅茶やコーヒーがあった。

宿泊料金はかなり高めだが、それでも素晴らしいサービスにゆったりとした時間、そして何よりもロアンゴ国立公園へのアクセスの良さから、かなりオススメの宿だった。

ロアンゴロッジの近くにガヴィロ(Gavilo)ロッジという別の宿泊施設があると聞いたが、今回の滞在中は詳しい情報を見つけることはできなかった。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

訪れた場所

訪れた場所

ガボン
世界見聞録